執行委員長挨拶

 教育環境・職場環境をさらにより良くするために

~福島高教組は、個人では届けにくい意見も、教育現場の思いとして国や県教委に届けることができる必要不可欠な職員団体です~

 

 福島高教組は、昭和25年の結成以来74年目を迎え、「是々非々(よいものはよいとして奨励し、悪いものは悪いとして指摘・改善する)」「不偏不党(特定の主義や政党に偏ることなく中立の立場をとる)」を堅持し、本県の高等学校及び特別支援教育の充実と振興、教職員の待遇の改善に向けて、組織の総力を結集して取り組みを重ねてまいりました。特に近年においてはICTを用いて、組合員一人ひとりの意見を十分にくみ取り、交渉・要請に反映してきた結果、教育環境の充実や職場環境の改善、そして教職員の待遇改善に関する多くの権利を獲得することが出来ました。特に、昨年度においては「月例給・期末勤勉手当の全世代への引上げ」「会計年度任用職員への勤勉手当の支給実現」「子育て休暇取得の対象範囲を拡大」「夏季休暇の取得期間の拡大」「自動採点システムの導入」等、多くの成果を上げることが出来ました。これも、日頃から福島高教組の活動を支持・応援していただいた全ての皆様方のお陰であると感じております。

 昨年度末を持って退任されました永井國之前執行委員長には、5年に渡る執行部役員の間に、福島高教組専従書記長を2年、上部団体である日本高等学校教職員組合(日高教)本部専従書記長を1年、福島高教組執行委員長を2年歴任いただきました。永井國之前執行委員長の組合活動における功績は顕著であり、ICTを活用した新たな福島高教組活動の礎を作っていただきました。さらに、佐瀬善美執行副委員長(相馬)には日高教本部専従書記長を昨年度まで2年間おつとめいただきました。この間、各省庁や国会議員、関係団体と連携し、福島県の教育の現状と課題を中心に全国の多くの現場の声を中央に届けることができました。それぞれの立場から組合活動に尽力いただきまして、誠にありがとうございました。

 2024年度スタートに向け、今年度の執行部役員体制でありますが、日高教書記長をつとめた佐瀬善美氏、会計部長である由田桂一氏、執行委員を6年つとめた鈴木博之氏が執行副委員長に就任し、前年度専従書記長を務めた鈴木知洋氏が引き続き書記長に就任し、2024年度の執行部体制がスタートしました。

 福島高教組新執行部一同、これまでの活動の精神を受け継ぎつつも、令和の新しい時代において福島高教組のさらなる発展のため、持続可能な組合活動を確立していく所存であり、子どもたちの学習環境の充実と教職員の待遇・勤務環境の改善に向け、日高教と連携を強化しながら、誠心誠意努力してまいります。皆様のご支援とご協力を何卒よろしくお願いいたします。

 さて、ロシア・ウクライナ情勢や、昨今の原油高騰や円安傾向が続いていること等を含め、昨今の国内外情勢の様々な影響から引き起こされている物価の上昇は、我々の日常生活にも大きな影響を与えており、我々の給与・待遇改善は喫緊の課題であります。現段階における日本労働組合総連合会(連合)集計では、要望以上の回答が多く見受けられ、近年にない賃上げが実現しておりますが、この結果がどこまで中小企業へ波及するかは不透明であり、楽観視できない状況です。人事院・人事委員会勧告に向け、日高教が加盟する公務公共サービス労働組合協議会(公務労協)を通した春季生活闘争を踏まえ、人事院勧告に向けた取り組みを強化するとともに、県人事委員会へも要請を行い、大幅な給与改善を図ってまいります。

 教育行政については、「教員勤務実態調査」について、日高教を通した要求により、2022年度実施から高校も調査対象となりました。文部科学省は、この調査の結果次第で給特法や定数法の見直しについても検討するとしており、報道では、各政党に委員会が立ち上げられ、教職調整額の廃止や支給率の大幅な見直し、時間外手当の支給や新たな手当の創設など、多岐に渡り議論されております。調査結果を注視するとともに、時間外勤務の縮減が図られ、職務・職責に見合った給与・処遇につながる制度となるよう、引き続き取り組んでまいります。

 一方、本県では、本格的に「県立高等学校改革後期実施計画(2024(令和6)年度~2028(令和10)年度)」が始まりました。この改革が子どもたちの学習環境や私たちの勤務環境に大きな影響を及ぼすことはいうまでもなく、引き続き、動向について注視してまいります。また、昨年度2月に「教職員働き方改革アクションプラン」が新たに示され、令和6年度から10年度の5年計画で抜本的な教職員の働き方改革を行うことが明言されております。様々な取り組みテーマが示されていますが、学校現場で確実に実行されているのかは注視していく必要があり、都度組合員の皆様からの意見を聞きながら、県教育委員会との交渉・要請において組合員の皆様方の声を届け、先生方の勤務条件や勤務環境が改善するよう取り組んでまいります。

 終わりに、組合活動は地方公務員法で保障されている権利です。現在、さまざまな業種において労働組合組織率は低下の一途をたどっており、福島高教組もその例にもれません。しかしながら、教育環境や待遇の改善などの成果は、福島高教組の活動を通じて長き時間をかけ、地道に交渉を重ねた末にようやく勝ちとったものです。権利とは、行使することによってはじめてその価値を確かめることができます。そして、権利の行使は、「みんなでみんなのために」「笑顔で働けるやりがいのある仕事であるために」の精神のもとで、全員で取り組んでいかなければなりません。持続可能で魅力ある働き方を実現するため、組合員同士だけでなく非組合員とも情報交換を行う職場会を開催して加入促進に努めたり、困り事に関しては分会での学校長との話し合いを実施したりするなど、各分会活動の活発化にご尽力をお願い申し上げます。

                            福島県高等学校教職員組合 執行委員長 小桧山 淳